『バーンスタインの体臭がするかと思うほど』まあ、バーンスタインのマーラーはどれもこれも、とんでもない熱演なのだが、この5番もまさに「体臭が漂うような」ただならぬ演奏だ。 特に4楽章のアダージョはまさに指揮者が作曲者と一体になった(以前、バーンスタイン自身もそのような発言をしていた)ような、えもいわれぬ世界を表出している。 この曲の典型的な演奏、楽譜に忠実な演奏、美しい演奏は他にもあるだろう。 しかし、私はこのバーンスタイン盤を愛する。