『5番に続く大交響曲』
1952年のスタジオ録音で、例によって遅めのテンポ。だから、ワルターの演奏などを想定して聴き始めると、なんでこんなに暗くてどんよりしているんだ、どこが「愉快な気分」だ!不愉快だ!と思われること必至である。といって文句をつけてもテンポが速くなるわけでもないし、ここはフルトヴェングラーに喰らいついていくしかない。第二楽章は、小川というよりも悠々と流れる大河を思わせ、スケールの大きさに唸らされること間違いない。第三楽章以降はなかなかの高揚感があり、フィナーレまで飽きずに聴かせる。録音はモノラルだがバランスがよく、不満のある方はブライトクランク盤でどうぞ。