『いい出会いでした』
このCDは私にとって川井郁子さんの音楽とのはじめての出会いでした。
店頭で試聴した際、「嵐が丘」を聞いて作品の世界に引き込まれてしまい、「嵐が丘」のストーリーを知らないのにその情景が浮かぶようでした。
2曲目は原曲も大好きなラフマニノフのピアノ協奏曲第2番」のアレンジ。まるで大河ドラマを見ているみたいでした。
普通クラシッククロスオーバーの作品というのは好き嫌いが別れたり、原作のイメージからの距離感が受け入れられるかどうかが微妙なものが多いですが、川井さんは完全に自分のものにされていて、なんだかオリジナルを聴いているような気になります。
これ以前の作品も知っている人が聞くとそれまでのラテン系なパッションあふれる演奏とはまた違っていて、そこがこのCDに対する評価の分かれ目になってしまうようです。私自身その後彼女のアルバムをいくつか買いましたが、確かに初期の作品とは違っていますが、どれをとってもオリジナリティあふれていていろんな表情の川井郁子を見ることができてすばらしいと思いました。今後の作品も期待大です!