『いつも通りの輝かしい歌声』
今まで3枚出ていたアリア集と同じく、
はつらつとした輝かしい歌声が楽しめます。
ジャケット写真からは、それまでの若く甘い面持ちと言うより、
自信に満ちた貫禄がうかがえますが、
歌いっぷりも貫禄のある安定したものです。
最高音を出すときは以前のように楽々といったわけではなく、
少し余裕のなさを感じさせる時もありますが、
それを補って余りあるブラブーラや声の輝きが楽しめ、
難曲でありながらもハラハラドキドキせずに聞くことができます。
今までのような有名な曲を集めるといった選曲ではなく、
かつてのテノール、ルビーニのために作られたアリアや
ルビーニが得意としていたアリアを中心として組まれているということで、
知っている曲が少ないのは事実ですが、合唱がしっかり絡まっている曲もあり、
技巧一辺倒というアルバムではなく、変化があって楽しめます。
彼の甘い声は本当に何度聞いても気持ちがいいです。