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The Best of Shogo Hamada vol.1

『2、9、13等では細かい音がビビッドになる一方、風合いは原曲に忠実な構成です』
05年に生れた究極的なラヴソング「君と歩いた道」は齢を重ねた方にほど知って頂きたい。と言っても泣かせる旋律や感極まる節回しはなく、4分に満たない短さに情感を淡々と素朴に盛り込む歌です。代表曲「初秋」のように、人生という短い時の中で愛情とはどう捉えてゆくのかをライフワークにしてきた彼だからこその、自然な説得力があります。しみじみと実感が湧き立つように、愛とはこういう境地なのかなと。ゆっくりと主人公の視線が道を見つめてゆく様子に注目して下さい。

一方2「少年の夏」は“車の窓に映ってる俺の顔、彼に似てる”との描写がとても印象的で主題の闇を浮び上がらせます。男に生れてこれほど複雑な感情と微妙な距離感を抱かせる存在はない“父親”への言い様もない鬱屈した葛藤が見事なR&Rです。このコンプレックスは決して若い時だけのものではなく、自分が父親になってからも意識してゆくテーマであり、今作でも後半の「I am a father」が重要な意義を持ちます。他方「夏の終り」は、なぜ浜省の歌はどれも、これほどまでに孤独なんだ?と思わせる彼の音楽を表す曲の一つ。

一転「二人の絆」「彼女はブルー」は暗闇を打ち払うための明るさをテーマにした作品から収録。「彼女」もその不思議な浮遊感から最もアンビエントな心地よさを持ちます。他方こんな詞をPOPSに成立させられるなんて、と驚くのは「紫陽花のうた」「Thank you」。僅かな断片から前後展開を想起させる写実物語も浜省音楽の特徴です。

この曲に独り歩きする可能性を、とシングル化された「君の名を呼ぶ」はその低いトーンで狂おしい恋の熱を歌い上げる珠玉のバラード。当に陶酔です。
13「日はまた昇る」は人生の波を渡ってゆく歌。シンプルだからこそ口ずさむ言葉は強さを秘めています。笛とフルートは航海を彩る海鳥の鳴き声のよう。最後に求心的なフレーズを作る点は浜省らしいですね。

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